今年2月20日より八ヶ岳山麓、縄文の里・蓼科の健康道場(蓼科エグゼクティブハウス)の隣で深度1,150メートルまで掘削を続けておりました温泉が、7月5日(木)午前10時30分に湧き出しました。温泉の量は、毎分226㍑の大湧出量になり、充分な掛け流しのお風呂を作ることが可能になりました。専門家の電気検層(Electric Conductivity Exploring Test)では、湧出の兆候がないと言われていただけに、嬉しく思っております。「温泉は出ない、出すのだ!」という主張が天と地に、また地元の縄文人の祖先たちに遂に通じたのではないかと思っております。45年ほど前、米国フィラデルフィアにあるリベラル・アーツのハバフォード大学に留学していた頃のことです。睡眠不足でボーっとしている中、哲学のポール・ディジャデン教授に連れられて禅の先生に会いにニューヨークへ行ったことを思い出しました。その当時「禅とは何か」の議論で、鈴木大拙から「禅とは山奥で座禅をしていればよいということではなく、ぬかる道を道路に変えていくようなエネルギーだ!」というようなことを啓発されたかすかな覚えがありました。この考え方は自然の摂理に反するように思われるかも知れませんが、その心を思い切って活かし実践したことをご理解いただければ幸いです。
早速、露天風呂作りの名人、黒川温泉の後藤哲也さんに伝えたところ、「こんなに出るとは思わんかった。これなら長野県一、いや日本一の露天風呂が出来る!」と言っています。これは、大きさのことではなく、「和の原点、縄文の心を形に…」するという意味です。
すでに、入浴者第一号としてミツバチの群が来訪しており、飲泉と入浴を楽しんでおります。そして45度の角度で勢いよくげん気に飛び立っております。この現象は日本でも初めてのことではないかと掘削の専門家が言っています。生命力を蘇らせようとする生物の本能に驚いています。冗談に、ミツバチ専用の露天風呂も作ってみようかとも思っております。今後、生物学者にこの源泉のハチの健康への影響を調べてもらう必要があるかも知れません。もし、その効果が判れば、ここで研修を受けられる人々にとってのメリットも更に期待できるのではないかと思います。
この温泉湧出を機会に、企業の経営者、幹部のAIA心構え変革や企業家精神啓発研修、チームワーク、リスクマネジメントや突然死予防のための人生パワーアッププログラムなどの宿泊研修を蓼科の施設で充実させて行きたく思っております。
また、食べ過ぎ日本人の健康自己管理のために、伊豆の石原結實医師から4年前に学びました「にんじんジュース断食」もこれを機会に定期的に行いたいと思います。最近、「日本人はいつからスパゲティボーン(ふにゃふにゃの背骨)になったのか」と外国人から言われる中、われわれもそうならないよう、これからも温浴事業だけでなく人づくり、特に志のある人財育成と価値の伝承に蓼科にある研修施設で続けてまいりたいと思っております。
湧出量:226㍑/分, 温度:53.2度, 色:湧出直後は無色澄明、その後微黄白濁の可能性あり。
泉 質:ナトリウム硫酸塩化物炭酸水素塩泉(仮称)(中性・低張性・高温泉)
専門家による分析によると、下記の特徴に示されるように、非常にバランスの取れた、溶質それぞれの存在感がしっかりと活かされている“芸術的源泉”といえるほどすばらしい源泉であることが分かりました。
①泉質分析表での特徴は、塩化物温泉では珍しく,塩素含有量が他の同系統温泉質に比べ塩素/ナトリウム比が小さい。また、カルシウム、マグネシウム、カリウム類のミネラル含有率が多く、かつ炭酸水素イオン、硫酸イオンがしっかりと存在している。
②塩素イオンの影響が非常に少ない。溶質物が力を大いに発揮し、絶妙のバランス力でそれぞれの存在物質の個性が引き出されている。
③低調性の温泉だが、それぞれのミネラル機能発揮力が強く高調性並の効能発揮が期待できる。肌には爽やかでシットリ感が感じられ、“湯当たり”しにくい。炭酸泉、硫酸泉の特徴が効果的に発露している。
④汚れにくく、清浄し易く、機能効果発揮力が維持できる源泉泉質といえる。
⑤含有ミネラルバランスがよく、飲料用に適している。生理活性には薬用的働きと推測されるので、飲用すれば、体外からの温泉効果と体内からの飲用効果の相乗作用で、湯治温泉にも最適と予測される。また、他に見られないほど遠赤外線効果が大いに期待でき、精神的癒し効果も見込まれる。
「正式な温泉分析結果(7月19日長野県による)を見て感心したが、量だけでなくこんなに質の良い湯が出るとは驚いた。特に飲泉すれば糖尿病、慢性消化器病、胆石病、慢性便秘、肥満症などに効くといわれている泉質だ。いずれ湯に入ったり、飲んだりするとその効能が良くわかる。ミツバチが飲んだり、入りに来ちょるというが、そういう温泉は初めて聞いた。人間も飲泉出来るようにするとよか!」
温泉が湧き出るためには次の3つの条件があると言われています。
①熱源:温度は十分かどうか。
②水源:水があるかどうか。
③通路:温泉の通り道になる亀裂があるかどうか。
①の「熱源」に関しては、蓼科には周囲の八ヶ岳火山郡の地下深部にある半深成岩が火山性の熱供給源として期待されていました。
②の「水源」には、広く雨や雪などの天水が主で、他にその昔海水や湖水が地層の間に閉じ込められて化石水になっているものも入ってくることがあります。
(川崎矢向の“志楽の湯” は化石海水です)。
③の「通路」に関しては、現場近く地下に断層の存在が推測されるため、その箇所を狙って掘削を行ってきました。
延べ4,000件を超える応募が集まりました。その中で、「7月5日午前」を的中させたのは20名。
厳正なる抽選で特賞~C賞の当選者が決定、志楽の湯
館内で掲示発表した他、当選者には書面にて通知いたしました。また、温泉湧出を記念して、志楽の湯では、お客様への感謝の気持ちをこめて、7月25日よりキャンペーンを実施しています。新登場の「化石海水・志楽デトックスコース」、げん氣処優待キャンペーン、夏のげん氣市、志楽亭自然食ビュッフェ、経絡体操など各種イベントを用意して、皆様のお越しを心からお待ち申し上げています。
志楽ニューズレター 第七号 2007年8月6日発行
企画:グループダイナミックス研究所
発行所:志楽ダイナミックス